2026/10/21の経済ニュース10選 - SpaceXとTeslaが合併を協議 日本の9月の輸出は予想に届かず

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財務省が21日に発表した9月の貿易統計によると、輸出は前年同月比16.7%増と13カ月連続で増えた。人工知能向けの半導体や関連製品の需要が支えたが、市場予想の20.1%増には届かず、8月の19.3%増から伸びが鈍った。輸入は18.9%増だった。 貿易収支は5366億円の赤字で、5カ月連続の赤字となり、予想の1810億円の赤字を大きく上回った。4〜9月の上半期では、輸出が18.4%増の63兆5000億円、輸入が20.4%増の66兆3000億円といずれも過去最高で、赤字は2兆8100億円に膨らんだ。 イランでの戦争でホルムズ海峡の通航が難しくなり、原油の輸入価格が跳ね上がったことが響いた。円安も輸入の負担を重くしている。半導体関連の企業には追い風が続く一方、原材料やエネルギーを輸入に頼る企業はコストの上昇に備えたい。
日本銀行の氷見野良三(ひみの・りょうぞう)副総裁は21日の国会で、基調的な物価上昇率は2%の目標に「かなり近い」と述べた。9月の利上げの後も実質の借り入れ金利は低く、銀行の貸し出しも伸びており、金融環境は緩和的なままだと指摘した。 氷見野副総裁は、燃料や原材料の高騰に加え、世界の人工知能の需要が輸出と設備投資を通じて物価を押し上げていると説明した。そのうえで、物価のリスクが高いなかで必要な調整を遅らせれば長い目で経済を損なうと述べ、利上げを続ける必要を示した。 Reutersが13〜19日に実施した調査では、エコノミストの約7割が年内の利上げを予想し、時期を挙げた人の約8割が12月に政策金利を1.25%から1.5%へ上げると答えた。今月30日までの会合を挙げた人は2%だった。借り入れの多い企業は年末の金利上昇に備えたい。
片山さつき(かたやま・さつき)財務相は21日の国会で、日本の物価上昇は輸入コストの上昇がけん引しているものの、賃金の上昇が主導する持続的な物価上昇の局面へ移る直前にあるとの認識を示した。予定する消費税の減税や給付は、生活費の上昇から家計を守るためだと説明した。 減税が日銀の物価抑制と食い違わないかを問われると、日銀とはさまざまな面で意見を交わしており、政府と日銀の見方にずれはないと答えた。減税は一般に需要を刺激して物価を押し上げることは認めつつ、責任ある積極財政で供給力を高め、物価を加速させないと述べた。 日銀は9月に政策金利を31年ぶりの高さの1.25%に引き上げた。高市政権は2027年4月から2年間、食料品にかかる8%の消費税率を下げる計画で、需要を押し上げて日銀の取り組みと矛盾するとの指摘もある。賃上げと値上げの計画を立てる企業は、財政と金融の両方の動きを見ておきたい。

東京・銀座でTiffany & Co.のアジア最大の店舗が入るビルが、売り出し価格を3分の1引き下げた。所有するKurosawa Groupは数カ月にわたり1200億円(約7億6000万ドル)で買い手を探してきたが見つからず、800億円までの提示に応じる構えだと、関係者がBloombergに語った。 LVMHの傘下にあるTiffanyは、このビルと25年の固定賃料の賃貸契約を結んでいる。物価が上がる局面では賃料を上げられることが不動産を買う魅力になるため、固定賃料の長い契約が買い手を遠ざけた。ビルは13階建てで、大半をTiffanyが使う。 日本の不動産市場では、借り入れコストの上昇と物価高で収益が圧迫され、買い手の選別が強まっている。CBREによると、東京の一等地の物件の期待利回りは過去最低に下がった。賃料が固定の物件を持つ企業や投資家は、金利上昇による価値の目減りに注意したい。

イーロン・マスク氏は20日、自身が率いる宇宙企業SpaceXと電気自動車大手Teslaの合併について「良い考えだ」と述べ、両社が合併を話し合う特別委員会を設けたことを明らかにした。両社が正式に協議していると認めたのは初めてで、SpaceXの株価は時間外取引で8%上がった。 SpaceXは同じ日に、上場企業として初めての黒字となる7〜9月期の決算を発表した。売上高は前年同期比161%増の145億8000万ドルで、人工知能の売上高は約10倍の75億6000万ドルに伸びた。データセンターの能力をAnthropicやGoogleなどに貸し出す事業が伸びている。 マスク氏はTeslaの株の約5分の1、SpaceXの半分弱を持つ。自身は利害が対立するため協議に加わらず、条件はまだ決まっていないとして、合併を前提にするのは早いと述べた。実現すれば、人工知能や半導体をめぐる競争の構図を変えうる。

人工知能のClaudeを開発するAnthropicが、新規株式公開に向けて当局に出した書類の草案で、2026年1〜6月の純損失が800億ドルを超えたことが分かった。WSJが報じた。前年同期の130億ドルから大きく膨らんだ。 損失の主な要因は、資金の調達で発行した転換社債などの評価の変動に伴う720億ドルの会計上の費用だった。売上高は前年同期の11億ドルから163億ドルに急増し、人工知能のインフラへの支出も4倍近い約90億ドルになった。今後、計算能力の確保に最大7500億ドルを使う可能性も示した。 Reutersによると、先週の投資家向けの説明会に出た投資家の一部は、11月の上場時の企業価値を、従来見込まれた約2兆ドルより低い約1兆5000億ドルで検討している。巨額の投資が利益に結びつくかに市場の目が向いており、人工知能関連の取引や投資の判断にも影響しそうだ。
アメリカ連邦航空局(FAA)は20日、Boeingの小型機737 MAXシリーズで最も大きい「737 MAX 10」に最終的な承認を与えた。引き渡しは当初2020年に始める予定だったが、相次ぐ問題で大きく遅れていた。Boeingは数カ月以内に引き渡しを始めるとしている。 MAX 10は最大230席で、MAX 9の195席、MAX 7の160席を上回る。航空会社からの受注は1550機を超え、737の受注残の31%を占める。United AirlinesやRyanair、Delta Air Linesなどが主な顧客だ。 8月には小型のMAX 7も承認された。遅れの間に、AirbusのA321neoが大型の単通路機の市場で存在感を高めた。MAX 10は資金繰りの立て直しの柱で、航空会社の機材計画にも影響する。

動画配信大手のNetflixが20日発表した7〜9月期決算は、純利益が前年同期比44%増の36億6000万ドルで、1株あたり利益は87セントと市場予想の82セントを上回った。売上高は12%増の128億7000万ドルで、予想どおりだった。 一方で広告事業の売上見通しを引き下げ、売上の伸びの鈍化への懸念から、株価は時間外取引で4%あまり下がった。年初からの下落率は約25%に達する。共同最高経営責任者のテッド・サランドス氏は「もっとうまくやれる」と述べ、アメリカ向けの作品の強化を掲げた。 Netflixは先週、従業員の約6%にあたる約1000人の削減と、コンテンツ部門のトップの交代を発表したばかりだ。AmazonのPrime VideoやDisney+との競争は激しい。会員の伸びと値上げに頼った成長が曲がり角を迎えるなか、広告と作品の立て直しが課題になる。
韓国のサムスン電子とエスケーハイニックスが、中国にある工場を改修し、より先端のメモリー半導体をつくる準備を進めている。関係者4人がReutersに明らかにした。両社は改修が進んでいることを認め、アメリカ政府と緊密に協議しているとした。 サムスン電子は、世界のNAND型フラッシュメモリーの生産の約4割を担うシーアンの工場で、約200層の製品を286層の製品に切り替える。12月に月5000枚、2027年12月までに月4万枚の生産を目指す。エスケーハイニックスはターリエンの工場で、192層から240層以上への切り替えを検討している。 アメリカは2022年から中国への半導体の製造装置の輸出を規制しており、両社は毎年の許可が必要だ。その間に中国のYMTCにシェアを奪われてきた。人工知能のデータセンター向けの需要が膨らむなか、メモリーの供給と価格の動きを左右しそうだ。
韓国の税関当局が21日に発表した10月1〜20日の輸出は、営業日数の違いを調整した前年同期比で65.9%増えた。9月の同じ期間の89.8%増からは鈍ったものの、人工知能向けの半導体の需要が引き続き伸びを支えた。 調整前の輸出額は105.4%増の616億ドルで、輸入は42.8%増え、145億ドルの黒字となった。半導体の輸出は222.5%増の275億ドル。石油製品は68.3%、自動車は約41%増えた。相手先別では、中国向けが154.4%、アメリカ向けが154.9%増えた。 韓国銀行は22日に金融政策を決める。8月に2会合連続の利上げで政策金利を3%とし、今回は据え置きが見込まれる。9月の消費者物価は2.9%上昇と目標の2%を上回る。半導体の好況は韓国の景気と物価を押し上げており、部材や装置で取引のある日本企業にも追い風になる。
