審査のポイント

信用情報と審査の関係|CIC・JICCの見方と対策

2025年12月5日(更新 2026年10月21日) MBI経済ニュース編集部

信用情報と審査の関係|CIC・JICCの見方と対策

信用情報は審査にどう影響する?CIC・JICC・全銀協の違い、開示請求の方法、開示報告書の見方、延滞履歴がある場合の対処法まで。カードローン・ビジネスローン審査前に確認すべきポイントを詳しく解説します。

「過去に延滞したことがあるけど、審査に影響する?」「信用情報って何が記録されているの?」——ビジネスローンやカードローンの審査を控えた方にとって、信用情報は大きな関心事です。

信用情報とは、クレジットカードやローンの利用履歴を記録したものです。審査では必ず照会され、過去の延滞や債務整理の履歴があると、審査結果に大きく影響します。

本記事では、信用情報の基本から、CIC・JICC・全銀協の違い、開示請求の方法、審査への影響と対策まで詳しく解説します。

信用情報とは何か

信用情報の定義

信用情報とは、クレジットカードやローンなどの「信用取引」に関する客観的な取引事実を記録した情報です。具体的には、以下のような情報が含まれます。

  • 氏名、生年月日、住所、電話番号などの本人情報
  • クレジットカード・ローンの契約内容
  • 借入金額、借入日、返済状況
  • 延滞の有無と期間
  • 債務整理(任意整理・個人再生・自己破産)の有無
  • 申込履歴

信用情報機関の役割

信用情報機関とは、これらの信用情報を収集・管理し、加盟する金融機関に提供する機関です。

信用情報機関の主な役割

  • 個人の信用情報を一元管理する
  • 金融機関の審査に必要な情報を提供する
  • 過剰貸付・多重債務を防止する
  • 消費者の適正な信用取引をサポートする

金融機関は審査の際、信用情報機関に照会して申込者の信用情報を確認します。これにより、返済能力や信用力を客観的に判断できます。

なぜ信用情報が審査で重要なのか

信用情報が審査で重要視される理由は、「過去の行動は将来の行動を予測する材料になる」からです。

過去に延滞なく返済してきた人は、今後も約束を守る可能性が高いと判断されます。逆に、延滞を繰り返してきた人は、今後も同様のリスクがあると判断されます。

ポイント:信用情報は「ブラックリスト」ではありません。良い情報も悪い情報も客観的に記録されており、金融機関が審査の参考にするものです。

3つの信用情報機関の違い

日本には、主に3つの信用情報機関があります。それぞれ加盟する業種や登録される情報に特徴があります。

CIC(シー・アイ・シー)

CICは、主にクレジットカード会社や信販会社が加盟する信用情報機関です。

正式名称 株式会社シー・アイ・シー
主な加盟業種 クレジットカード会社、信販会社、消費者金融、銀行、携帯電話会社など
主に登録される情報 クレジットカード利用、ショッピングローン、携帯電話の割賦払いなど
加盟会員数 約900社

CICは最も加盟会員数が多く、クレジットカードやショッピングローンの利用履歴が登録されています。携帯電話の端末代金を分割払いしている場合も、CICに情報が登録されます。

JICC(日本信用情報機構)

JICCは、主に消費者金融やクレジットカード会社が加盟する信用情報機関です。

正式名称 株式会社日本信用情報機構
主な加盟業種 消費者金融、クレジットカード会社、信販会社、銀行など
主に登録される情報 キャッシング、カードローン、消費者金融の利用など
加盟会員数 約1,300社

JICCは消費者金融の情報が多く登録されています。カードローンやキャッシングの利用履歴を確認する場合は、JICCへの開示請求が有効です。

全銀協(全国銀行個人信用情報センター)

全銀協(KSC)は、銀行や信用金庫などが加盟する信用情報機関です。

正式名称 全国銀行個人信用情報センター
主な加盟業種 銀行、信用金庫、信用組合、農協など
主に登録される情報 銀行ローン、住宅ローン、カードローンなど
加盟会員数 約1,200機関

全銀協は銀行系の情報が登録されています。住宅ローンや銀行カードローンの利用履歴を確認する場合は、全銀協への開示請求が必要です。

3機関の情報共有(CRIN・FINE)

3つの信用情報機関は、相互に情報を共有する仕組みを持っています。

CRIN(クリン)
CIC・JICC・全銀協の3機関が、延滞情報や債務整理情報などの「事故情報」を共有するネットワークです。1つの機関に事故情報が登録されると、他の機関を通じて他社にも情報が伝わります。

FINE(ファイン)
CICとJICCが、貸付残高情報を共有するネットワークです。総量規制(年収の3分の1を超える貸付の禁止)の確認に使用されます。

⚠ 注意

「CICには登録されているけどJICCには登録されていない」と思っても、CRINを通じて情報が共有されている可能性があります。事故情報がある場合は、全ての機関に影響すると考えておきましょう。

審査に影響する情報とは

信用情報に登録されている情報のうち、審査に影響するものを解説します。

プラスに働く情報

信用情報には、審査でプラス評価につながる情報もあります。

  • クレジットカードの長期利用・遅延なしの履歴
  • ローンの完済実績
  • 適度な借入・返済履歴(クレジットヒストリーがある状態)

クレジットカードやローンを利用したことがなく、信用情報が「真っ白」な状態を「スーパーホワイト」と呼びます。一見良さそうに思えますが、審査では「信用力を判断する材料がない」として、かえって不利になることもあります。

マイナスに働く情報

以下の情報は、審査で大きなマイナス評価となります。

延滞情報(異動情報)

  • 61日以上または3ヶ月以上の延滞
  • CICでは「異動」と表示される
  • いわゆる「ブラック」状態

債務整理

  • 任意整理
  • 個人再生
  • 自己破産
  • 特定調停

強制解約

  • 延滞などにより、クレジットカードやローンを強制的に解約された履歴

代位弁済

  • 返済ができなくなり、保証会社が代わりに返済した履歴

申込ブラック(多重申込)

  • 短期間(1〜6ヶ月)に多数の申込をしている状態
  • 「お金に困っている」「他社で断られている」と推測される

軽微な延滞の影響

61日未満の軽微な延滞は「異動」にはなりませんが、返済状況として記録されます。

CICの場合、毎月の返済状況が「$(入金あり)」「P(一部入金)」「A(未入金)」などの記号で24ヶ月分記録されます。「A」が複数あると、審査で不利になる可能性があります。

【CICの返済状況記号】

$:請求通りの入金があった
P:請求額の一部が入金された
R:契約者以外から入金があった
A:未入金(延滞)
B:契約者の事情とは無関係の理由で入金がなかった
C:入金されていないが原因不明
−:請求も入金もなかった

信用情報の保存期間

信用情報は永久に残るわけではありません。一定期間が経過すると削除されます。

情報の種類 CIC JICC 全銀協
申込情報 6ヶ月 6ヶ月 6ヶ月
契約情報 契約終了から5年 契約終了から5年 契約終了から5年
延滞情報 延滞解消から5年 延滞解消から1年 延滞解消から5年
債務整理 5年 5年 10年
自己破産 5年 5年 10年

ポイント:延滞情報は「延滞解消から」カウントが始まります。延滞中のままだと、いつまでも情報は消えません。まずは延滞を解消することが重要です。

信用情報の開示請求方法

自分の信用情報は、各信用情報機関に開示請求することで確認できます。審査前に確認しておくことをおすすめします。

CICへの開示請求

インターネット開示

  • 手数料:500円(クレジットカード一括払い)
  • 受付時間:8:00〜21:45
  • 即時に開示報告書をダウンロード可能

郵送開示

  • 手数料:1,500円(定額小為替)
  • 申込書と本人確認書類を郵送
  • 10日程度で開示報告書が届く

窓口開示

  • 手数料:500円
  • 全国7ヶ所の窓口で対応
  • 本人確認書類を持参

JICCへの開示請求

スマートフォンアプリ開示

  • 手数料:1,000円(クレジットカード・コンビニ払い等)
  • 専用アプリをダウンロードして申込
  • 数日で開示報告書をアプリで確認可能

郵送開示

  • 手数料:1,000円(クレジットカード・定額小為替等)
  • 申込書と本人確認書類を郵送
  • 1〜2週間で開示報告書が届く

窓口開示

  • 手数料:500円
  • 東京・大阪の窓口で対応
  • 本人確認書類を持参

全銀協への開示請求

郵送開示のみ

  • 手数料:1,124円〜1,200円(定額小為替またはコンビニ払い)
  • 申込書と本人確認書類を郵送
  • 1週間〜10日程度で開示報告書が届く

※全銀協はインターネット開示・窓口開示に対応していません。

開示請求に必要なもの

本人確認書類(いずれか1〜2点)

  • 運転免許証
  • マイナンバーカード
  • パスポート
  • 健康保険証
  • 住民票(発行から3ヶ月以内)

【開示請求の手順(CICインターネット開示の場合)】

1. CIC公式サイトにアクセス
2. 「インターネット開示」を選択
3. クレジットカード情報を入力(本人確認のため)
4. 受付番号を取得
5. 電話で受付番号を入力し、パスワードを取得
6. パスワードを入力し、開示報告書をダウンロード

開示報告書の見方

開示報告書を取得したら、以下のポイントを確認しましょう。

CIC開示報告書の見方

確認すべき主な項目

1. 返済状況(入金状況)
過去24ヶ月分の返済状況が記号で表示されます。「$」が並んでいれば問題ありません。「A」があると延滞履歴があることを意味します。

2. 異動
「異動」と記載されている場合、61日以上または3ヶ月以上の延滞があったことを意味します。いわゆる「ブラック」状態です。

3. 残債額
現在の借入残高が記載されています。他社借入の総額を確認できます。

4. 申込情報
過去6ヶ月間の申込履歴が記載されています。多数の申込があると「申込ブラック」の可能性があります。

チェックポイント一覧

確認項目 問題なし 要注意
異動情報 記載なし 「異動」と記載あり
返済状況 「$」のみ 「A」「P」が複数
申込件数(6ヶ月) 0〜2件 5件以上
借入件数 0〜3件 4件以上
誤った情報 なし 身に覚えのない情報あり

信用情報に問題がある場合の対策

信用情報に問題がある場合の対処法を、状況別に解説します。

延滞中の場合

現在進行形で延滞している場合は、まず延滞を解消することが最優先です。

対処法

  • 延滞している支払いを完済する
  • 完済が難しい場合は、債権者に相談して分割返済などを交渉する
  • 延滞解消後、5年経過すれば情報は削除される(JICCは1年)

過去に延滞履歴がある場合

過去の延滞履歴は、一定期間が経過すれば削除されます。

対処法

  • 情報が消えるまで待つ(延滞解消から5年)
  • 待てない場合は、信用情報を照会しない資金調達方法を検討
  • ファクタリングは信用情報を照会しないため、延滞履歴があっても利用可能

債務整理の履歴がある場合

債務整理(任意整理・個人再生・自己破産)の履歴は、5〜10年間残ります。

対処法

  • 情報が消えるまで待つ(5〜10年)
  • ファクタリングを検討する(信用情報を照会しない)
  • 債務整理から一定期間経過し、安定した収入があれば、審査に通る可能性もある(金融機関による)

他社借入が多い場合

借入件数や借入総額が多い場合は、整理してから申し込むことをおすすめします。

対処法

  • 完済できる借入は完済する
  • おまとめローンで借入を1本化する
  • 使っていないカードローンは解約する
  • 借入を減らしてから新規申込をする

申込履歴が多い場合

短期間に多数の申込をしていると「申込ブラック」になる可能性があります。

対処法

  • 申込情報は6ヶ月で削除されるため、6ヶ月以上間隔を空ける
  • 次回からは、申込は2〜3社に絞る

ファクタリングは信用情報に影響しない

信用情報に問題がある場合、ファクタリングは有力な資金調達の選択肢です。

なぜ信用情報に照会されないのか

ファクタリングは「借入」ではなく「売掛金の売却(債権譲渡)」です。貸金業ではないため、信用情報機関への照会・登録義務がありません。

そのため、以下のような状況でも利用できる可能性があります。

  • 過去に延滞履歴がある
  • 債務整理をしたことがある
  • 他社借入が多い
  • 申込ブラックの状態

ファクタリング利用のメリット

信用情報に問題がある方にファクタリングがおすすめな理由

  • 信用情報機関に照会されない
  • 利用しても信用情報に登録されない
  • 売掛先の信用力で審査されるため、自社の信用情報は影響しにくい
  • 最短即日で資金調達可能
  • 借入ではないため、負債が増えない

注意点

ファクタリングを利用するには、売掛金(請求書)が必要です。売掛金がない場合は利用できません。また、手数料は融資より高い傾向があります(2社間で10〜20%程度)。

よくある質問(FAQ)

信用情報の開示請求は審査に影響しますか?

本人による開示請求は審査に影響しません。信用情報機関には「本人開示」として記録されますが、金融機関の審査でマイナス評価されることはありません。むしろ、事前に自分の信用情報を確認しておくことは推奨されています。

携帯電話の料金延滞も信用情報に影響しますか?

端末代金を分割払いにしている場合は影響します。分割払いはクレジット契約と同じ扱いになるため、CICに情報が登録されます。通信料金のみの延滞は影響しませんが、端末代金の分割を延滞すると「異動」となる可能性があります。

信用情報に誤りがある場合はどうすればいいですか?

身に覚えのない情報や誤った情報がある場合は、信用情報機関に調査を依頼できます。登録元の金融機関に確認し、誤りであれば訂正・削除されます。調査依頼は無料で行えます。

結婚・離婚で姓が変わった場合、過去の情報は引き継がれますか?

引き継がれます。信用情報は氏名だけでなく、生年月日や電話番号などの複数の情報で照合されるため、姓が変わっても過去の情報は紐付けられます。

ブラックリストは本当に存在しますか?

「ブラックリスト」という名称のリストは存在しません。ただし、延滞情報や債務整理情報が信用情報に登録されている状態を俗に「ブラック」と呼びます。これらの情報があると、新規の借入審査に通りにくくなります。

信用情報を回復させる方法はありますか?

信用情報を意図的に「回復」させる方法はありません。保存期間が経過すれば情報は自動的に削除されます。ただし、延滞を解消したり、クレジットカードを正常に利用して良好な履歴を積み重ねたりすることで、信用力を高めることはできます。「信用情報を消す」などと謳う業者は詐欺の可能性があるため、注意してください。

まずは相談してみよう

「審査に通るか不安」「どの資金調達方法が自分に合っているかわからない」という方は、お気軽にご相談ください。

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まとめ

この記事のポイント

  • 信用情報とは、クレジットやローンの利用履歴を記録した情報
  • 日本には CIC・JICC・全銀協の3つの信用情報機関がある
  • 61日以上の延滞や債務整理は「異動」として記録され、審査で大きなマイナス
  • 信用情報は5〜10年で削除される(情報の種類による)
  • 審査前に開示請求して、自分の信用情報を確認しておくことが重要
  • 信用情報に問題がある場合は、ファクタリングが有力な代替手段
  • ファクタリングは信用情報機関に照会されないため、延滞履歴があっても利用可能

信用情報は審査において非常に重要な要素です。自分の信用情報を把握し、問題があれば対策を立てることで、審査通過の可能性を高められます。本記事を参考に、審査に備えましょう。

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