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ChatGPTで画像を作ると横に写真つき広告 — OpenAIが「見せる広告」を10月下旬に米国で試験、効果測定で18社と連携

OpenAIがChatGPTで画像を作っているあいだに表示する「ビジュアル広告」を発表。10月下旬から米国で一部の広告主と試験し、効果測定の計測会社18社と連携、DoubleVerify・IASとブランド安全の試験も始める。年換算10億ドルに育った広告事業と単価の低下、メタやピンタレストとの競争、利用者と広告主への影響を整理する。
ChatGPTの画像づくりに広告 — OpenAIが「見せる広告」を10月下旬から米国で試験
OpenAIは10月5日(米国時間)、ChatGPTに新しい広告の形「ビジュアル広告(見せる広告)」を加えると発表しました。
- 最初に表示する場所は、ChatGPTで画像を作っている最中
- 時期は10月下旬、場所は米国、まずは一部の広告主との試験
- 対象は、無料版と低価格のプランの利用者(TechCrunch)
ChatGPTの利用者は週12億人に達しています。2月に始まった文字中心の広告に続き、写真で商品を見せる広告が加わることで、ChatGPTは本格的な広告媒体へ一歩進みます。
どんな広告か — 見出し・写真・「詳しく見る」、作っている画像とは別の枠に「広告」と明記
新しい広告は、次の3つでできています。
- 見出し:商品やサービスの短い説明
- 写真:商品の見た目や、使っている場面
- 「詳しく見る」ボタン:広告主のページへ進む
OpenAIは、広告には「広告」と明記し、利用者が作っている画像とは別の枠に出すと説明しています。また、広告がChatGPTの答えに影響することはない、会話の中身は広告主に渡さないとしています。
BleepingComputerによると、OpenAIは心の弱っている場面や、繊細な話題の会話では広告を出さない仕組みも設けているとしています。
なぜ「画像の横」なのか — 作りたい絵が、そのまま「欲しいもの」の手がかりになる
OpenAIは、この広告で「商品のヒント、使い方、体験」を見せるとしています。画像づくりの場面が選ばれた理由は、利用者の「やりたいこと」が見えやすいからだと考えられます。
- 部屋の模様替えのイメージを作る人には、家具や照明
- 旅行の写真風の画像を作る人には、旅行先やホテル
- 服のコーディネートを試す人には、服やバッグ
こうした「見て、欲しくなる」広告は、これまでインスタグラムやピンタレストが得意としてきた分野です。ChatGPTは、文章の答えの下の広告に続いて、写真で選ばれる広告の分野にも入ってきます。
※上の例は、どんな広告が出うるかを示すための当サイトの説明です。OpenAIは具体的な広告主を公表していません。
効果を測る仕組み — 計測会社18社と連携、ブランドの安全性はDoubleVerify・IASが試験
今回の発表のもう1つの柱は、広告の効果を外部の会社で測れるようにしたことです。OpenAIが挙げた連携先は18社です。
- データ連携:Hightouch、Tealium、LiveRamp
- 成果の計測:AppsFlyer、Triple Whale、Adjust、DV Rockerbox、Northbeam、Branch、Singular、Kochava、Airbridge、Tenjin
- 全体の効果測定:Fospha、Measured、INCRMNTAL
- 上積み効果の検証:Haus、Measured、WorkMagic
ブランドの安全性では、DoubleVerifyとIASが、実際の会話を見ずに広告の出し先が適切かを評価する試験を始めます。条件を満たす広告主は、広告を出したくない話題を指定できるようになります。
背景には、広告主の不満があります。AdExchangerは9月、ChatGPT広告の計測や配信先の選び方が「まだ初歩的」で、多くの広告主がテスト予算にとどめていると伝えていました。
初期の成果 — 獲得単価は検索広告より15.3%低い、訪問者の9割超が新しい客(いずれも広告主の申告)
OpenAIは、すでに広告を出している会社の初期の成果を紹介しました。
- WeightWatchers:新しい客を1人得るための費用(獲得単価)が、検索広告の目安より15.3%低かった
- Dose(健康食品ブランド):広告で上積みされた購入の67%が新しい客
- Portland Leather(革製品):ChatGPT広告から来た訪問者の93%が新しい客
ただし、これらは広告主と計測会社が出した数字で、調べた期間や件数は示されていません(PPC Land)。どの会社でも同じ結果が出るとは限らない点に注意が必要です。「新しい客に届きやすい」という傾向は、8月にOpenAIが紹介した事例(ある技術系の広告主で、広告経由の流入の8割超が新しい客)とも重なります。
投資への影響 — 年換算10億ドルの広告事業、単価は60ドルから25ドルへ、画像で量を取りにいく
投資の目線では、広告事業の伸び方と単価がポイントです。
- ChatGPTの広告は、始まってから200日足らずで年換算10億ドルに達した(OpenAI、8月31日)
- 一方で、広告の表示1,000回あたりの単価は、2月の60ドルから4月には約25ドルに下がったと報じられている(PPC Land)
- 単価が下がるなかで売上を伸ばすには、広告を出せる場面を増やす必要がある。画像づくりは、その新しい場面になる
ネット広告の取り合いという面では、写真で商品を見せる広告を得意とするメタ(インスタグラム)やピンタレスト、検索広告のグーグルにとって、ChatGPTは新しい競争相手になりつつあります。逆に、連携した計測会社や、ブランドの安全性を見るDoubleVerify・IASにとっては、仕事が増える話です。
暮らしと仕事への影響 — 無料で使う人ほど広告を目にする、見分け方と出し方の準備を
この変化は、ChatGPTを使う私たちにも関係します。
- 利用者の目線:無料版で画像を作る人は、作った画像の近くに写真つきの広告を見ることになる。「広告」の表示を確かめ、自分が作った画像と見分ける習慣をつけておく
- お金の目線:広告の売上は、無料や低価格で使える仕組みを支えるとOpenAIは説明している。広告が嫌なら上位の有料プランという選択肢がある
- お店・会社の目線:試験は米国からだが、ChatGPTの広告は8月にインドや欧州などへ広がった前例がある。写真で使う場面が伝わる商品は、早めに素材を用意しておくとよい
注意しておきたい点と、次に見るポイント
読み違えやすいところを、先に整理しておきます。
- まだ試験です。10月下旬から、米国の一部の広告主に限って始まります。
- 日本での開始時期は発表されていません。
- 広告の料金や、参加する広告主の名前は公表されていません。
- 初期の成果の数字は広告主側の申告で、調べ方は示されていません。
次に見るポイントは3つです。①10月下旬の試験で、画像づくりの横にどんな広告が並ぶか、②画像以外の場面(買い物の相談など)に広がるか、③広告の単価が下げ止まるかです。
まとめ
OpenAIが、ChatGPTで画像を作っているあいだに表示する「見せる広告」を発表しました。10月下旬から米国で試験し、広告の効果を測る計測会社18社とも連携します。
ChatGPTの広告は、200日足らずで年換算10億ドルに育った一方、単価は下がっています。画像づくりという新しい場面で、広告の量を増やしにいく動きです。
利用者は広告と自分の画像を見分けること、広告を出す側は写真で伝わる素材と計測の準備をしておくことが、次の一手になります。
出典・参考情報
- OpenAI「Building advertising for the way people use AI」2026年10月5日 — openai.com
- OpenAI「A milestone in expanding access to AI」2026年8月31日 — openai.com
- TechCrunch「OpenAI launches visual ads that appear alongside image generation results」2026年10月5日 — techcrunch.com
- PPC Land「OpenAI to test ads during ChatGPT image generation in US this month」2026年10月5日 — ppc.land
- BleepingComputer「OpenAI will show visual ads in ChatGPT while you generate images」2026年10月5日 — bleepingcomputer.com
- AdExchanger「ChatGPT Ads Hit A $1 Billion Run Rate. Here's What Advertisers Say Will Get Them To Spend More」2026年9月 — adexchanger.com
※初期の成果の数字は、OpenAIが紹介した広告主・計測会社の申告です。本記事は投資助言ではありません。