ニュース業界・トレンド
OPECの3月原油生産量が前月比27%減 イラン戦争で湾岸産油国の輸出が事実上停止

石油輸出国機構(OPEC)が14日に公表した月次報告書によると、加盟国全体の3月の原油生産量が2月比で27%減少し、日量2870万バレルから2080万バレルに急落したことが明らかになった。サウジアラビア、イラク、アラブ首長国連邦、クウェートの湾岸主要産油国がホルムズ海峡の実質的な閉鎖によって輸出できなくなり、生産を大幅に削減したことが主因で、これはOPECの月次報告書史上最大の落ち込みとなった。
特にイラクの落ち込みは甚大で、2月の日量420万バレルから3月は160万バレルへと61%も急減。クウェートが53%減、アラブ首長国連邦が44%減と続いた。一方でイランの生産量は同5%減の306万バレルと比較的小幅な落ち込みにとどまった。クウェート石油公社最高経営責任者のシャイフ・ナワフ・アル=サバー氏は「レジリエントな貯留層のおかげで生産を数日以内に部分的に再開できるが、全量回復には3〜4カ月かかる」と述べた。
この報告書は、日本が中東から調達する原油・液化天然ガスの供給不足が短期的には解消されず、エネルギー輸入コストの高止まりが続くことを示唆している。日本はエネルギー需要の約90%を輸入に頼っており、中東産原油依存度が特に高い。産油国の生産能力の本格回復には数カ月を要する見通しで、日本企業の製造コストや物価への影響が懸念される。