ニュース業界・トレンド
ServiceNow株17%急落──イラン戦争で中東大型案件が遅延、ソフトウェア株全般に売り拡大

企業向けクラウドソフトウェア大手のServiceNowは4月23日、2026年1~3月期決算を発表し、売上高と利益は市場予想を上回ったものの、通期ガイダンスを下方修正したことを嫌気して時間外取引で株価が17%急落した。同社のビル・マクダーモット最高経営責任者(CEO)は「中東地域で協議していた大型案件が、イラン戦争による地政学リスクの高まりで意思決定が遅延している」と説明した。
ServiceNowは湾岸諸国の政府系機関やエネルギー大手向けのデジタル変革案件で収益成長を牽引してきたが、イラン戦争の長期化とホルムズ海峡の封鎖により、中東企業の大型IT投資が軒並み先送りされている。同社は売上高成長率の見通しを従来の20%台前半から10%台後半に引き下げた。オラクルやSalesforce、Workdayなど他のクラウド企業でも同様の影響が懸念されている。
決算を受けて時間外のソフトウェア株全般に売りが拡大し、翌日の通常取引では主要ソフトウェア銘柄のETFが4.8%下落。スタンダード・アンド・プアーズ500種指数構成銘柄のなかでも下落率上位を占めた。市場関係者は「AI投資の恩恵を受ける半導体と異なり、エンタープライズソフトウェアは地政学リスクの直撃を受ける」と分析。クラウドベンダーの収益構造が地域リスクへの感応度を高めた点が、投資家の新たな関心事となっている。