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楽天、独自LLMを「経済圏」データで強化・小型でも高精度を実現しECと金融に活用

楽天グループは2026年3月10日、自社開発の大規模言語モデル(LLM)を「楽天経済圏」データと組み合わせることで、大規模モデルに匹敵する性能を小型モデルで実現できるアーキテクチャーの概要を発表した。楽天G専務執行役員のティン・ツァイ氏が日経電子版のインタビューに応じたもので、国内EC流通総額・決済・金融サービスにまたがる膨大な購買・行動データが学習に使えることが強みと説明した。
同社のLLMはMoE(混合エキスパート)アーキテクチャーを採用し、計算コストを抑えつつ日本語処理精度を高めている。楽天市場の商品レコメンデーション・楽天カードの与信モデル・楽天証券のサービス改善などに段階的に組み込む方針だ。楽天モバイル加入者データと組み合わせることで、既存の大手AI企業が持ち得ない「購買×通信×金融」の三位一体のデータセットが活用できるとしている。
日本国内では、ソフトバンクが4600億パラメーターのLLMを開発しているほか、NTTも独自LLMの外部展開を進めており、国内企業間のAIモデル開発競争が激化している。楽天の差別化戦略は「規模の大きさより経済圏データの質と深さ」であり、EC・フィンテック・モバイル領域での顧客体験向上を通じた収益化モデルの確立が焦点となる。