ニュースマーケット・相場観
信託銀が過去最高1兆863億円を売り越し、個人・海外勢が買い支え——3月第1週の需給動向

東京証券取引所がまとめた3月第1週(3月2〜6日)の投資部門別売買動向によると、信託銀行が現物株を過去最高額となる1兆863億円の大幅売り越しとなった。イラン情勢をめぐる急激な相場変動を受け、年金資金を代表とする機関投資家が保有比率調整のためにリバランス売りを実施したものとみられる。
一方、個人投資家は逆張りで買い越しに転じており、海外投資家も同週に買いを入れた。信託銀の売り越しという形で機関投資家が慎重姿勢を強める中、個人が下値を拾う構図が鮮明となった。中東有事に伴う日経平均の大幅下落が押し目買いの好機と映った格好だ。
信託銀の売り越し額が過去最高を更新したことは、年金基金などが株式のポートフォリオ比率を大きく引き下げていることを示唆しており、市場の需給バランスに長期的な変化をもたらす可能性がある。来週の日銀金融政策決定会合や日米首脳会談の結果次第では、再び大きな売買動向の偏りが生じる可能性もある。