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金価格、40年ぶり最大の週次下落 イラン戦争によるインフレ懸念でドルに安全通貨需要

金(ゴールド)の価格は2026年3月23日、週間ベースで約40年ぶりとなる最大の下落率を記録した。ロイターやブルームバーグ、インドのエコノミック・タイムズなど複数のメディアが報じた。通常、地政学的リスクが高まる局面では安全資産として買われる傾向がある金だが、今回のイラン戦争ではエネルギー高騰によるインフレ加速が米国の金利据え置き・利上げ観測を高め、インフレ懸念が金利上昇・ドル高へとつながることで金への資金流入が逆回転した。前週末比で3%超下落し、直近の週間騰落率としては1980年代以来最大の下げを記録した。
市場関係者の分析によると、投資家は伝統的な「有事の金買い」ではなく「有事のドル買い」に動いており、ドル高が金価格を圧迫している。加えて、ヘッジファンドなどの機関投資家が原油先物取引のマージンコール(追加証拠金請求)への対応で金を売却したことも下落を加速させた要因とみられる。エコノミック・タイムズは長期投資家にとっては買い場との見方を紹介しつつも、短期的には不安定な相場が続く可能性があると指摘した。
金は2026年に入ってからイラン戦争勃発の流れで一旦上昇していたが、今回の急落で2026年の上昇分をほぼ消失した。専門家の間では、エネルギー危機によるインフレと景気後退(スタグフレーション)への警戒感が高まる中、「株も債券も金も売り」という資産価格全面安の局面が生じているとの見方が広がっている。今後の動向は、ホルムズ海峡の開通とエネルギー危機の展開次第で大きく変わるとみられる。