ニュースマーケット・相場観
日本国債利回りが上昇 7月利上げ観測と物価懸念で日銀政策に市場の視線

6月29日の市場で、日本国債(JGB)の利回りが上昇した。中東情勢を背景とする物価上振れ懸念と、日本銀行が7月31日の会合で追加利上げに動くとの観測が重なり、長期金利に上昇圧力がかかった。市場では、植田和男(うえだかずお)総裁が経済・物価・金融情勢に応じた利上げ継続の姿勢を改めて示したことも意識されている。
日銀審議委員の田村直樹(たむらなおき)委員は、政策金利を中立水準とされる2%程度へ向け、数カ月ごとに引き上げるべきだと主張してきた。輸入コスト上昇が企業の価格転嫁を通じて物価を押し上げるとの見方が、利上げ継続論を支えている。
一方で、高市政権の「責任ある積極財政」を巡る財政の持続性への懸念も、長期金利を押し上げる要因となっている。投資家にとっては、金融政策の正常化と財政拡張という二つの力が国債市場でせめぎ合う構図を見極める局面が続く。