ニュースマーケット・相場観
世界の債券売りが加速、ブレント原油90ドル超でインフレ懸念が再燃

9月1日の市場で世界の国債利回りが軒並み節目を突破した。中東での戦闘再開を受けてブレント原油がアジア時間に1バレル91ドルを超え、インフレ再加速への懸念が債券売りを誘った。ヨーロッパの指標となる天然ガス価格も8月31日に3年半ぶりの高値で取引を終えており、エネルギーコスト全般が押し上げられている。
アメリカの10年国債利回りは4.78%前後と19カ月ぶりの高水準に達した。エネルギー価格の上昇に加え、アメリカ連邦準備制度理事会(FRB)のウォーシュ議長が物価抑制を優先する姿勢を明確にしたことで、利下げどころか利上げを織り込む動きが強まっている。同時に各国政府の借入残高が膨張し、投資家は長期の貸し手として上乗せ利回りを要求し始めた。
金利上昇が世界同時に進んでいるため、通常であればドル高につながる局面でも米ドルへの支援は限定的だった。ユーロは1.1619ドル、円は1ドル159円76銭付近で推移した。金融引き締め観測、地政学リスク、財政不安の三つが同時に長期金利のプレミアムを押し上げる構図であり、株式の割高感を測る際の割引率が構造的に切り上がっている点に注意が必要である。
この記事は報道をもとにMBI経済ニュース編集部が要約したものです。元の記事:Reuters