ニュースマーケット・相場観
円が7カ月ぶり高値152円台 過去最大規模の円キャリー取引に巻き戻し圧力
円相場が9月8日の取引で一時1%上昇し、1ドル152円89銭と2月以来およそ7カ月ぶりの高値をつけた。7月に40年ぶりの安値をつけ、日本とアメリカによる異例の協調介入を招いた局面から、わずか2カ月足らずでの急反転となる。日本銀行の利上げ観測に加え、日本の投資家による資金の本国回帰の兆しと、アメリカ側からの円安是正圧力が重なった。
この急伸は、低金利の円を借り入れて高利回りの通貨や資産に投資する円キャリー取引の巻き戻しを促している。国際決済銀行のデータをJefferiesが分析したところ、キャリー取引の代理指標となる国境を越えた円建て借り入れは3月時点で360兆円、約2兆3500億ドルに達し、過去30年で最大の積み上がりとなっていた。
市場関係者からは、日本銀行が実際に利上げする前段階で巻き戻しが始まっている点にリスクを指摘する声が出ている。円の売り持ちは一部が既に手仕舞われたものの、ポジションは依然として大きく、さらなる円高が進めば段階的な縮小が自己増殖的な急速な巻き戻しに転じる恐れがある。2024年8月に世界の株式市場を揺らした局面の再現を警戒する見方が広がっている。
この記事は報道をもとにMBI経済ニュース編集部が要約したものです。元の記事:Reuters