ニュースマーケット・相場観
日銀・FRB同時据え置きで「有事の円買い」機能せず 円は160円に迫る

日本銀行とFRBがともに政策金利の据え置きを決定した2026年3月19日、外国為替市場で円は1ドル=159円60〜80銭台で推移し、160円に迫る円安水準となった。中東紛争時には「有事の円買い」が起きるとの従来の常識が機能しないことが改めて確認され、ブルームバーグは「円が安全資産としての地位を失いつつある」と報じた。
円安の主因として指摘されるのが、日本の原油輸入への依存度の高さと、それに伴う経常収支の悪化懸念だ。原油が1バレル112ドルまで急騰する中で日本の輸入コストが急増しており、貿易赤字拡大への警戒感が円売りを加速させている。日米の金利差が縮まらないことも円安基調を後押ししている。
片山財務相は「しっかり構える」と口先介入のような発言をしたものの、市場の反応は限定的だった。為替の専門家からは「150円台への回帰には、日銀の利上げ再開か原油価格の急落が必要」との指摘が上がっており、当面は160円台を試す展開が続くとみられている。