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経産省、フィジカルAIを重点分野に指定 AI半導体・デジタル産業戦略を改定へ

経済産業省は2026年3月22日、ロボットや産業機器を自律制御する「フィジカルAI」を最重点分野に位置づける形で、「半導体・デジタル産業戦略」の改定作業を本格化させていることが明らかになった。2021年に策定し2023年に一度改定した同戦略を再び刷新し、生成AIから物理空間への展開を軸にした新たな産業政策の骨格を今夏に公表する方針だ。フィジカルAIは製造業の現場データをAI学習に活用し、工場・物流・農業など幅広い産業分野の自動化・高度化を実現する次世代技術として位置づけられている。
改定戦略では、フィジカルAIに不可欠な先端ロジック半導体、センサー、マイコン、データセンター、通信インフラを一体的に支援する横断政策を構築する。具体的には2026年度から5年間で総額約1兆円規模の公的支援を段階的に投入し、ソフトバンクやプリファードネットワークスなど日本企業十数社が参画する新会社を通じて、世界最大級の1兆パラメーター規模の基盤モデル開発を目指す。財源にはGX経済移行債を活用する方向で調整が進んでいる。
背景には、アメリカや中国が巨額投資で先行する中、日本の産業データが海外勢に取り込まれるリスクへの強い危機感がある。国内製造業が蓄積してきた高品質な工場データを国産AIで活用することで、モノづくり大国としての強みを競争力につなげる「フィジカルAI立国」構想を実現したい考えだ。高市早苗首相も産業データの戦略的活用を繰り返し強調しており、政官一体での推進体制が整いつつある。