ニュースマーケット・相場観
国内投資家が外国債券を2週連続売り越し、8240億円で世界の債券需給に影

日本の投資家が海外債券から資金を引き揚げる動きを強めている。財務省が発表した対外及び対内証券売買契約等の状況によると、8月29日までの週に国内投資家は外国の長期債を差し引き8240億円売り越した。売り越しは2週連続となる。短期の外国証券の売越額は97億円で、7週間ぶりの低水準にとどまった。
一方、外国株式は358億円の買い越しで、直近4週のうち3週で買い越しとなった。債券と株式で方向感が分かれている点が特徴である。
この動きが持つ意味は大きい。国内利回りの上昇と為替ヘッジコストの高止まりにより、日本の投資家にとって海外債券の投資妙味が低下しているためだ。日本はこれまで世界の債券市場を支える安定した買い手であったが、その前提が崩れつつある。世界の国債利回りは中東情勢によるエネルギー価格の上昇を背景に、数十年ぶりの高水準まで切り上がっている。アメリカの物価上昇率は7月まで65カ月連続で中央銀行の目標である2%を上回っており、日本発の資金が細れば各国の財政運営はさらに厳しい条件に直面する。
この記事は報道をもとにMBI経済ニュース編集部が要約したものです。元の記事:Reuters