2025/11/20の経済ニュースまとめ - AI投資の循環構造とFRBの利下げ観測
2025年11月20日の経済ニュースでは、AI関連銘柄に対する「バブル」懸念が高まり、FRBの利下げ観測が後退。新たなG20サミットにおける米国のボイコットなどが影響を及ぼす中、ウォルマートの堅調な決算発表と米国株市場の動向も注目されます。
1. エヌビディア第3四半期決算、売上高570億ドルの記録更新もAIバブル懸念で株価反落
半導体大手エヌビディアが2025年11月19日に発表した2026会計年度第3四半期決算は、売上高が前年同期比62%増の570億ドル、純利益が同65%増の319億ドルと、いずれも市場予想を上回る過去最高を記録した。データセンター事業の売上高は512億ドルに達し、AI向け半導体需要の堅調さを示した。ジェンスン・フアンCEOは「Blackwellの売上は記録破りで、クラウドGPUは完売状態」と強気の見通しを示し、第4四半期の売上高見通しを6…
2. ビットコイン暴落、7カ月ぶり安値の8万8000ドル割れ 暗号資産市場から1兆ドル超消失
暗号資産市場が「2025年大暴落」の新たな局面に突入した。11月20日、ビットコインは一時8万8522ドルまで下落し、7カ月ぶりの安値を記録。10月に12万6000ドル超の最高値を付けてからわずか6週間で約31%下落した。この下落により、暗号資産市場全体の時価総額は約4.3兆ドルから3.2兆ドルへと1兆ドル以上が消失した。 暴落の背景には複合的な要因がある。FRBのタカ派姿勢継続による12月利下げ観測の急低下、日本国債利回りの急騰によ…
3. 米9月雇用統計、11万9000人増で予想の倍以上 政府閉鎖で7週間遅れの公表
米労働省労働統計局は11月20日、政府機関の閉鎖により約7週間遅れで9月の雇用統計を発表した。非農業部門雇用者数は前月比11万9000人増となり、市場予想の5万人を大幅に上回った。8月は当初発表の2万2000人増から4000人減に下方修正され、夏場の雇用の弱さが明確になった。失業率は4.4%に上昇し、約4年ぶりの高水準となった。 業種別では、医療・社会福祉が5万7000人増と雇用増加を牽引。一方、運輸・倉庫は2万5300人減、連邦政府…
4. 米国株急落、ダウ386ドル安 好決算・好雇用でも利下げ期待後退で一転売り
11月20日の米国株式市場は、序盤の大幅高から一転して急落する劇的な展開となった。ダウ工業株30種平均は一時700ポイント以上上昇したものの、終値では386ドル安(0.84%安)の4万5752ドルで取引を終えた。S&P500種株価指数は1.56%安、ナスダック総合指数は2.16%安と、ハイテク株の下落が顕著だった。 朝方は、前日発表のエヌビディア好決算と予想を上回る9月雇用統計を好感し、主要3指数とも2%前後上昇して取引を開始。しかし…
5. ウォルマート第3四半期決算、売上高・利益とも予想上回り通期見通し上方修正
米小売り最大手ウォルマートは11月20日、2026会計年度第3四半期決算を発表した。売上高は前年同期比5.5%増の1795億ドル、調整後1株当たり利益(EPS)は62セントと、いずれも市場予想を上回った。純利益は61億4000万ドルで前年同期の45億8000万ドルから大幅増加。米国事業の既存店売上高は4.5%増と予想の4%増を上回り、Eコマース事業は米国で25%成長した。 同社は通期の純売上高見通しを4.8%〜5.1%増に上方修正し、…
6. Anthropic・Microsoft・NVIDIA、総額150億ドルの戦略的提携を発表
AI開発企業Anthropic、マイクロソフト、NVIDIAの3社は11月18日、大規模な戦略的提携を発表した。マイクロソフトとNVIDIAはそれぞれ最大50億ドル、100億ドルをAnthropicに投資し、総額最大150億ドル規模となる。この投資によりAnthropicの企業価値は3500億ドルに達したとみられる。 提携の柱は3つある。第一に、AnthropicはマイクロソフトのAzureクラウドサービスで300億ドル相当のコンピュ…
7. 米陸軍長官ドリスコル氏がキーウ訪問、ウクライナ和平交渉の新たな調停役に
米国のダニエル・ドリスコル陸軍長官は11月20日、ウクライナの首都キーウを訪問し、ゼレンスキー大統領やシルスキー軍総司令官らと会談した。当初はドローン技術協力の協議が目的だったが、トランプ大統領から和平交渉推進の任務を急遽与えられた。39歳のドリスコル氏は外交経験がほとんどないものの、バンス副大統領とはイェール大学ロースクールの同期で親交が深く、トランプ大統領からは「ドローンの人」と呼ばれ信頼を得ている。 訪問は、米国がロシアとウクラ…
8. G20南アフリカサミット開催へ、米国がボイコット表明で異例の首脳会議に
G20ヨハネスブルグサミットが11月22〜23日に南アフリカで開催される準備が進む中、トランプ米大統領は同会議へのボイコットを表明し、波紋を広げている。トランプ氏は南アフリカ政府がアフリカーナー(オランダ系白人)への「人権侵害」を認めていないとして批判、代表団の派遣を拒否した。これに対しラマポーザ南ア大統領は「誤情報に基づく遺憾な決定」と反論している。 G20議長国としての任期満了に伴う2026年米国への議長職引き継ぎについても混乱が…
9. FRB12月利下げ観測が急後退、市場は政策見通しに揺れる
米連邦準備制度理事会(FRB)の12月利下げ観測が急速に後退している。11月20日に発表された9月雇用統計が予想を大幅に上回る11万9000人増となり、労働市場の底堅さが改めて確認されたことで、FF金利先物市場での12月利下げ確率はほぼ100%から40%台まで急低下した。 FRB高官からもタカ派的な発言が相次いでいる。カンザスシティー連銀のシュミッド総裁は「追加利下げは労働市場の亀裂修復には限定的な効果しかない」と慎重姿勢を示し、ボス…
10. AI投資の循環構造に市場が懸念、「バブル」論争が再燃 記事本文
AI関連銘柄の急落を受け、業界の投資構造に対する「バブル」懸念が再燃している。エヌビディアが過去最高の決算を発表したにもかかわらず株価が下落した11月20日、投資家の間では「これ以上の好材料で何を求めるのか」との声が上がった。 焦点となっているのは、AI業界における循環的な投資構造だ。今週発表されたAnthropicへのマイクロソフト・NVIDIA合計150億ドルの投資では、Anthropicが300億ドル相当のAzureクラウドサー…