ニュース解説・コラム・レポート
ソニーと任天堂、人工知能慎重戦略の代償が表面化 Bloomberg編集者が分析

Bloomberg News技術部門のヴラッド・サヴォフ編集者は5月8日付の独自分析記事で、ソニーグループと任天堂の同日決算発表を受けて、両社の人工知能に対する「ぬるい」アプローチが業績の足かせとなり始めていると指摘した。記事は、両社がゲーム事業を中核に据えて人工知能との距離を保ってきた経営判断が、メモリ価格高騰という間接的経路を通じて利益を圧迫する皮肉な構造を浮き彫りにしている。
任天堂は2027年3月期の純利益見通しを前期比27パーセント減と公表し、Switch 2を世界一斉値上げする決定を発表した。ソニーは決算で営業利益が市場予想を下回り、ゲーム事業の売上高見通しも6パーセント減と示した。両社が共通して直面する課題は、人工知能データセンター向け半導体メモリ需要の急膨張により、ゲーム機向け一般メモリの調達価格が第1四半期に倍増、当四半期さらに63パーセント上昇する見込みとなっていることだ。
サヴォフ編集者は、人工知能関連製品やサービスを大々的に展開しているMicrosoftやAlphabetが半導体メモリ需要の恩恵を享受する一方で、ソニーと任天堂はメモリ価格高騰のコスト増だけを被る立場にあると分析した。任天堂が10月に日本政府に生成人工知能規制を求めるロビー活動を始めたことも、業界の二極化を象徴する出来事として紹介されている。投資家の関心は両社の次世代プラットフォームに人工知能機能をどこまで取り込むかに移りつつある。
この記事は報道をもとにMBI経済ニュース編集部が要約したものです。元の記事:Bloomberg