2026/06/25の経済ニュース10選 - エスケーハイニックス290億ドル米国上場申請 史上最大級のADR売り出しへ
6月25日の経済ニュースでは、日銀の田村審議委員が利上げを提案し、370兆円の投資計画が浮上。円安により日本自動車メーカーが収益を押し上げ、半導体業界ではADR発行の動きも加速しています。この日、重要な経済指標と企業戦略が交差しました。
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1. 日銀・田村審議委員、数カ月ごとの利上げ提唱 中立金利2%へ加速も辞さず
日本銀行の田村直樹(たむらなおき)審議委員は6月25日、兵庫県神戸市での講演で、政策金利を数カ月に一度のペースで引き上げ、中立金利とされる2%程度へ近づけるべきだと述べた。日銀は同月、政策金利を31年ぶり高水準となる1%へ引き上げたばかりで、田村審議委員はそれを上回るタカ派姿勢を鮮明にした。 田村審議委員は、企業が輸入コストの上昇を2022年のロシアによるウクライナ侵攻後よりも速く、広範に価格転嫁していると指摘。基調的な物価上昇率はす…
2. 高市政権、370兆円投資計画を提示 財源不透明で日本国債に新たな懸念
高市早苗(たかいちさなえ)首相は6月24日、人工知能や半導体を中心に14年間で370兆円超の官民投資を目指す長期成長戦略を提示した。2041年3月までの期間で、人工知能と半導体だけで101兆6000億円を充てる計画で、規模・範囲ともに前例のないものとなる。対象は人工知能、量子技術、エネルギー、医薬、コンテンツなど17の重点分野に及ぶ。 ただ政府支出の規模など財源の詳細は不明確なままで、すでに先進国で最悪水準にある日本の財政状況への懸念…
3. 円、歴史的安値で日本車メーカーに58億ドルの追い風 収益押し上げ要因に
円相場が約40年ぶりの歴史的安値圏まで下落したことで、日本の自動車メーカー各社が合計58億ドル規模の収益押し上げ効果を受ける見通しとなった。Bloombergが伝えた。輸出比率の高い自動車産業にとって、円安は海外で稼いだ収益を円換算する際に大きな増益要因となる。 日銀が6月に政策金利を1%へ引き上げたにもかかわらず、円安基調は続いている。ドル円相場は2024年につけた水準を上抜けする動きを見せ、市場では政府・日銀による為替介入への警戒…
4. キオクシア、2027年春に米国預託証券を発行へ AIメモリー需要で資本市場活用を加速
半導体メモリー大手のキオクシアが、2027年春に米国で米国預託証券(ADR)を発行する計画を進めていることが分かった。Bloombergが報じた。人工知能向けのメモリー需要が世界的に急拡大するなか、グローバルな資本市場へのアクセスを強化する狙いがある。 メモリー業界では、人工知能データセンター向けの高帯域幅メモリー(HBM)需要を背景に、各社が大規模な設備投資を競っている。キオクシアの動きは、同じく米国市場での資金調達を計画する韓国メ…
5. Micron、過去最高の四半期決算 AIメモリー需要で売上4倍・通期見通しも上方修正
半導体メモリー大手のMicron Technologyは6月24日、人工知能向けメモリー需要の急増を背景に過去最高の四半期決算を発表した。第3四半期の売上高は前年同期比で大幅増の414億ドルに達し、Wall Streetの予想を大きく上回った。営業利益率は81%という記録的な水準に達し、高帯域幅メモリー(HBM)価格の上昇が収益を押し上げた。 同社は次の四半期の売上見通しを500億ドル規模へ引き上げ、人工知能メモリーの「メガサイクル」…
6. エスケーハイニックス、290億ドルのNasdaq上場申請 史上最大級のADR売り出しへ
韓国メモリー大手のエスケーハイニックスは6月24日、米国のNasdaq市場で米国預託証券(ADR)を発行し、最大約290億ドルを調達する計画を規制当局に申請した。実現すれば過去最大級の株式売り出しとなる見通しで、発表を受けて同社株は6月25日に12%超急騰した。 同社は1779万株の新株を発行し、7月10日の取引開始を予定する。1株を10ADRで表すかたちで、調達資金は韓国・龍仁の新工場や清州の先端パッケージング拠点、半導体製造装置の…
7. Qualcomm、AIソフト企業を39億ドルで買収 データセンターCPU投入しNVIDIAに挑戦
通信半導体大手のQualcommは6月24日、米ニューヨークで開いた投資家向け説明会で、人工知能ソフトウエア企業のModularを約39億ドルの全額株式交換で買収すると発表した。Modularのソフトは人工知能モデルをプロセッサーごとの専用コードなしに様々なチップ上で動かせるもので、NVIDIAの「CUDA」が築いてきた事実上の囲い込みに正面から挑む狙いがある。 同社は同時に、データセンター向けの新型CPU「Dragonfly C10…
8. ブレント原油、イラン戦争前の水準割れ Hormuzのタンカー復帰で供給懸念後退
原油価格が大きく下落し、ブレント原油はイラン戦争開始前の終値水準を割り込んだ。ホルムズ海峡を通過するタンカーの往来が正常化に向かい、中東情勢をめぐる供給懸念が後退したことが背景にある。ブレント原油は1バレル73ドル台まで下げ、戦争による上昇分をほぼ帳消しにした。米国産WTI原油も一時70ドルを割り込んだ。 アメリカのエネルギー長官は、ホルムズ海峡を通る原油の流れがほぼ正常に戻りつつあると述べた。イランとの合意成立以降、ペルシャ湾内で滞…
9. ドイツ、最大級フリゲート計画を中止 Rheinmetall株が一時2割安・防衛株に動揺
ドイツ政府は6月24日、第2次世界大戦以降で最大級となる艦艇建造計画「F126フリゲート」を中止すると発表した。度重なる遅延と想定されるコスト超過が理由で、6隻の建造費が当初見積もりの約100億ユーロから180億ユーロ超に膨らむ恐れがあったとしている。代わりに、独造船大手ティッセンクルップの艦艇部門TKMSから、より小型のMeko A-200フリゲートを最大8隻調達する方針に切り替える。 この計画の主契約者になると見込まれていた独防衛…
10. ビットコイン、再び6万ドル割れ 大口投資家の様子見でリスク回避鮮明に
暗号資産のビットコインが再び1ビットコイン6万ドルを割り込み、2024年10月以来の安値水準まで下落した。Bloombergによると、これまで相場を支えてきた大口の買い手が動きを鈍らせており、暗号資産市場全体にリスク回避の流れが広がっている。 ビットコインは前日比で下落し、6万ドルの節目を割り込んだ。米国とイランの合意成立を受けて中東リスクが後退するなか、安全資産とされてきた金が大きく売られたのと並行して、暗号資産にも売り圧力がかかっ…