資金繰り・ファイナンス
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アメリカの航空会社JetBlue Airwaysの上位の債権者のグループが、財務助言会社PJT Partnersと法律事務所Akinを起用した。燃料の高騰で資金の流出が続いているためだ。関係者の話としてWSJが23日に伝えた。 JetBlueの2031年満期の20億ドルの社債は、22日に額面1ドルあたり42セントまで下がった。今月初めは80セント近くだった。株価は8月以降に約58%下落した。6月末時点の負債とファイナンス・リースの債務は約85億ドルで、現金などは16億6000万ドルだった。 競合のSpirit Airlinesは今年、破産を繰り返した末に運航を止めた。JetBlueは「収益性の回復に自信がある」とし、27日の決算で見通しを示す。イランとの戦争による燃料高が航空会社の経営を圧迫しており、航空や旅行に関わる企業は取引先の信用を点検したい。

OpenAIが、企業価値を1兆2500億ドルとして最大300億ドルを調達する交渉の最終段階に入った。関係者の話としてCNBCが伝えた。この評価額は新たな資金を含まない。アラブ首長国連邦の投資家がCoatueとともに主導し、上場前の「機会を生かした」つなぎの資金と位置づけている。 OpenAIは投資家に来週末までに署名を得たいと伝えたが、調達の規模はまだ決まっていない。アラブ首長国連邦から計算能力をより多く得る取引も交渉している。2030年までに計算への支出を約6000億ドルとする目標を掲げ、6月には上場の書類を非公開で提出した。 Bloombergは1カ月前、1兆4000億ドルでの調達を報じていた。3月の調達時の評価額は8520億ドルだった。競合のAnthropicも大型の上場を準備している。人工知能の大手の資金集めは、計算能力やデータセンターへの投資の行方を左右する。

日本銀行が22日に公表した大手銀行への調査で、企業の資金需要が3カ月前より増えたと答えた銀行が、減ったと答えた銀行を上回った。資金需要の判断指数はプラス3で、前回のマイナス1から改善した。Reutersは、これまでの利上げが企業の資金繰りをまだ引き締めていないことを示すと伝えた。 日銀は9月18日に政策金利を31年ぶりの高さの1.25%に引き上げた。過去の利上げが企業の資金調達にどう響くかを見極め、経済に中立的な金利にどこまで近づいたかを判断するとしている。金融環境の変化は、次の利上げの時期を占う材料として重みを増している。 Bloombergの調査では、エコノミストの83%が次の利上げを12月18日に終わる会合と予想した。前月の調査では35%にとどまっていた。30日に終わる今月の会合での利上げを予想した人はいなかった。借り入れのある企業は、年末の金利上昇を前提に資金計画を見直したい。
人工知能の開発を手がけるAnthropicが、半導体の調達の資金を賄うため、投資会社Blackstoneに10%を超える利回りを示していることが分かった。Financial Timesが関係者の話として報じ、Reutersも伝えた。 Blackstoneのファンドは、Anthropicが半導体を5年間借りる際のリース料を裏付けにした債券に、90億ドルを投じる見通しだという。人工知能の開発には大量の半導体が必要で、Anthropicは借り入れを組み合わせて計算資源の確保を急いでいる。 Anthropicは上場の準備を進めており、資金調達の条件にも市場の関心が集まっている。10%を超える利回りは、人工知能への投資の資金を貸す側が高いリスクに見合う見返りを求めていることを示す。人工知能関連の資金調達を見る目は厳しさを増している。

楽天グループは16日、総額4000億円(約25億ドル)の円建て社債の条件を決めた。Bloombergによると、楽天グループの円建て社債の発行としては過去最大となる。このうち3600億円を個人投資家向け、400億円を機関投資家向けに販売する。 社債の期間は5年半で、利率は4.37%とした。指標となる10年物の日本国債の利回りに2%上乗せした水準で、国内の社債としては高い利率となる。金利の上昇が続くなか、高い利回りを求める個人の資金を取り込んだ。 日本でも長期金利が上がり、企業が借り入れにかかる費用は増えている。個人向けの社債は、大企業が機関投資家だけに頼らずに資金を集める手段として存在感を増しており、資金調達の方法を見直す企業にとって参考になる事例だ。
ソフトバンクグループが先月発行した過去最大の110億ドルの低格付け社債は、2034年に償還する分の利率は過去最高の9.75%となった。Reutersは、人工知能への集中投資で成果を求められる孫正義(そん・まさよし)会長兼社長への重圧の表れだと伝えた。 ソフトバンクグループはChatGPTを手がけるOpenAIに計646億ドルを投じている。以前はNVIDIAやT-Mobile USの株式を売って資金を賄ったが、今回は値上がりを見込む資産を手放さないために借り入れを選んだと、投資ファンドを運用する子会社のアレックス・クラベル最高経営責任者は説明した。 ソフトバンクグループの株価は6月の最高値8632円から38%下がり、債務不履行に備える保証料(CDS)も24%上昇した。投資先の集中を懸念するアナリストもおり、人工知能関連の資金調達を見る目は厳しくなっている。
ソフトバンクグループの孫正義(そんまさよし)会長兼社長が、中東湾岸諸国の投資家から最大1000億ドルの資金調達を目指していることが10月9日に明らかになった。ここ数週間、アラブ首長国連邦などの有力者と協議を重ねているという。ソフトバンクグループはコメントを出していない。 調達資金は新たなファンドの設立に充て、人工知能などの先端技術を活用して買収先企業の業務改善を図る構想とされる。ソフトバンクグループは先週、OpenAIへの300億ドルの出資を完了したと発表し、先月には世界最大規模となる111億ドルの高利回り社債を発行している。 人工知能分野への巨額投資を続けるソフトバンクグループにとって、中東マネーは財務負担を分散する重要な資金源となる。投資家には、財務の健全性と人工知能投資の回収見通しが改めて問われることになる。
イーロン・マスク氏が率いるSpaceXが、NVIDIAの人工知能半導体を購入するため、400億ドルの資金調達を計画していることが分かった。Financial Timesが関係者の話として報じたもので、資産運用大手のApollo Global Managementが主導する。内訳は銀行融資が約100億ドル、投資適格社債が約300億ドルとなる見通しだ。 報道によると、債券運用大手のPimcoも資金の出し手として協議に加わっており、取引は2027年の完了を見込む。報道後の時間外取引でSpaceX株は1%下落し、NVIDIA株は0.5%上昇した。 SpaceXは6月に過去最大となる860億ドル規模の新規株式公開を果たした。Morgan Stanleyは人工知能インフラに2028年までに1.5兆ドルの外部資金が必要になると試算しており、巨額の負債調達が相次ぐ中で、貸し手の慎重姿勢も強まりつつある。

ChatGPTを手がけるOpenAIが、少なくとも300億ドル規模の新たな資金調達ラウンドを巡り、アブダビのMGXを含むアラブ首長国連邦(UAE)の複数の投資ファンドと、出資の中核を担うよう協議していることが分かった。関係者によると、UAE勢は投資家連合を組み、合計で最大100億ドルの出資を検討している。 資産運用大手BlackRockも参加に向け協議しているとされる。OpenAIは既存株主のThrive CapitalやAndreessen Horowitzとも協議しており、主導役の投資家を置かないまま、出資前評価額約1兆4000億ドルを自ら提示しているという。 OpenAIは3月に1220億ドルを調達し、調達後の評価額は8520億ドルに達していた。新規株式公開は人工知能の安全性への注力を理由に早くても来年へ先送りしている。今回の調達は、巨額の計算基盤投資を賄えるかの試金石となる。

中国の人工知能スタートアップDeepSeekが、最新の資金調達ラウンドで少なくとも800億元(約120億ドル)を確保する見通しとなった。事情に詳しい関係者によると、当初目標の約500億元を大きく上回り、署名済みの条件規定書ベースでは最終的に1000億元に迫る可能性があるという。 出資額が最大級となるのは電池大手CATLと、対話アプリ「WeChat」を運営するTencentで、調達は近く完了する見込みだ。最新モデルの好評で投資家の関心が想定を超えたという。DeepSeekは2027年初めの新規株式公開を計画しており、上場前に成長資金を厚くする狙いがある。 DeepSeekは6月に初の外部資金調達を実施し、評価額は500億ドルを超えていた。アメリカ勢との開発競争が激しさを増すなか、低コスト・高性能のモデルで台頭したDeepSeekへの資金集中は、中国の人工知能産業の資本力強化を象徴する。

Amazonが、データセンターに導入しているNVIDIA製の先端半導体約80億ドル分を外部投資家に移す取引を検討していることが分かった。Financial Timesが関係者の話として報じたもので、ここ数週間、投資家の関心を探る協議を進めてきたという。 計画では、数千個のGrace Blackwellチップを特別目的会社(SPV)に移し、Amazonがそれをリースで借り戻す。SPVは社債発行で外部資金を調達し、持ち分の最大10%も投資家に提供する方針だ。対象のチップはネバダ州やバージニア州など5州にある十数カ所のデータセンターに設置されている。 高額な半導体を貸借対照表から切り離し、資産を軽くする狙いがある。人工知能インフラへの巨額の設備投資が続く中、大手テック企業の間では資金調達手法の多様化が進んでおり、半導体を裏付けとする金融取引の広がりを示す事例となる。
Teslaは29日に提出した規制当局への届け出で、総額300億ドルの融資契約を締結したことを明らかにした。Reutersによると、うち200億ドルは引き出し時期を後から決められる遅延実行型のタームローンだ。このほかWells Fargoが期間5年の80億ドルと期間364日の20億ドルの回転信用枠を設定した。 Teslaは年内にこれらの融資枠を利用する予定はないとしている。2026年の設備投資は少なくとも250億ドルを見込み、自動運転タクシー「サイバーキャブ」や人型ロボット「オプティマス」、電動トラック「セミ」の量産体制の整備を進めている。 第2四半期末時点の負債は約90億ドルにとどまり、手元資金は400億ドルを超える。それでも巨額の融資枠を事前に確保したことは、人工知能やロボット関連の投資負担が今後数年で一段と膨らむ可能性を示している。

インドの製薬会社Gujarat Themis Biosynが、日本の医薬品製造会社MicroBiopharm Japanの買収に向け、アジアのファンドOrion Capital Asiaからプライベート・クレジットで92億円を調達したことが、関係者の話で29日に明らかになった。 Gujarat Themisは5月に215億円での買収を発表していた。融資に加え、期間5年で利率10%の担保付社債と、利率17.75%の18カ月債を私募で発行し、58億5000万ルピーを調達した。この債券はインドのプライベート・クレジット・ファンドが引き受けたという。 アジア企業の間では、銀行より迅速に資金を得られるプライベート・クレジットを海外での買収に活用する動きが広がっている。日本企業が海外勢の買収対象となる事例が増えるなか、資金調達手段の多様化は事業承継や企業売却を検討する経営者にとっても注目点だ。

SoftBank Groupは9月24日、ドル建てとユーロ建てで総額111億ドルの社債を発行したと発表した。ドル建ては3年半・5年半・7年半の3本で計100億ドル、利率は8.625%から9.75%。ユーロ建ては5億ユーロずつ2本を発行した。アジア太平洋の発行体によるハイイールド債としては過去最大規模となる。 調達資金は、OpenAIへの300億ドルの追加出資のうち最終分の100億ドルに充てる。出資完了は10月1日の見込みで、累計投資額は646億ドル、持ち分は約13%に達する。9月には個人向けにも1兆円の社債を発行しており、人工知能への集中投資を負債で支える構図が鮮明になった。 市場では財務負担への警戒も強まり、5年物クレジット・デフォルト・スワップのスプレッドは6月の約280ベーシスポイントから400超へ拡大した。一方、3連休明けの東京市場では株価が7%超上昇した。

SoftBank Groupが、イギリスの半導体設計大手Armの株式を担保とするマージンローン(株式担保融資)の枠を250億ドルに拡大したと、Bloombergが9月18日に報じた。人工知能分野への大型投資に向けた資金調達を積み増す動きとなる。 SoftBank Groupは10月までにOpenAIへ総額650億ドル近くを投じる計画だ。9月中旬には118億7000万ドルの融資を確保したと報じられ、17日にはApolloとの融資を54億ドルから90億ドルへ増額する協議も伝わった。Bloombergの集計では、社債や融資による今年の調達額は約370億ドルに達している。 保有株を担保にした借り入れは担保資産の価格変動に左右されるため、市場では財務負担の拡大を懸念する声もある。9月14日には株価が一時13%下落する場面もあり、OpenAIの上場時期と資金調達の持続性が投資家の注目点となっている。

BlackstoneとAlphabetが立ち上げた人工知能向けクラウドの合弁会社Crux AIに、金融機関10行が220億ドルを融資することが17日、明らかになった。Goldman Sachs、三井住友銀行、Barclays、BNP Paribasなどが参加し、協調融資団の拡大も進めている。 融資はGoogleが開発した人工知能向け半導体「テンソル処理ユニット(TPU)」の購入に充てられ、半導体そのものの価値とCrux AIの顧客との契約を担保とする。将来は社債での借り換えも想定し、別枠で10億ドルの融資枠も設ける。 BlackstoneとGoogleは5月に合弁の設立を発表し、Blackstoneが当初50億ドルを出資して2027年に50万キロワットのデータセンター能力を稼働させる計画を掲げた。半導体を担保にした巨額融資は、人工知能投資を支える資金調達手段として広がっている。

SoftBank Groupが、OpenAIへの出資を支えるため118億7000万ドル規模の融資を確保したことが14日、明らかになった。当初目標としていた100億ドルを上回る規模で、期間2年の融資枠に約20の金融機関が参加した。契約は先週まとまった。 今回の借り入れは、OpenAI株を担保とする100億ドルのマージンローンや、最大200億ドル規模の社債発行計画に続くもので、人工知能分野の信用リスクへの警戒が強まるなかでも調達を積み増す姿勢が鮮明になった。今年調達した400億ドルのつなぎ融資の残高259億ドルは15日に返済する予定だ。 一方、週末に人工知能大手の経営者が開発ペースの減速を相次いで訴えたことを受け、14日の東京市場でSoftBank Group株は一時13%安と急落した。OpenAIへの出資額は10月までに約650億ドルに達する見通しで、投資回収への市場の視線は厳しさを増している。

SoftBank Groupが9月14日から17日にかけてニューヨークで債券投資家との会合を開くことが分かった。後藤芳光(ごとうよしみつ)最高財務責任者らが出席し、Citigroupのオフィスで対面の説明を行う。会合はCitigroup、Goldman Sachs、JPMorgan Chase、Morgan Stanleyの4社が設定する。 想定されるのは100億ドルから200億ドル規模の米ドル建て高利回り債で、ユーロ建て部分を含む可能性もある。調達資金は、OpenAIへの出資を支えるために今年組成した400億ドルのブリッジローンの返済に充てる。このブリッジローンは2027年3月に満期を迎える。SoftBank GroupのOpenAIへの投資総額は約646億ドルに達する見通しで、S&Pによる格付けはBB+と投資適格を1段階下回る水準にある。 会合は特定の起債案件に紐づくものではないとされる。SoftBank Groupは9月4日に1兆円の個人向け社債の発行条件を決めており、日本企業による個人向け債としては過去最大規模だった。人工知能インフラへの巨額投資を負債で賄う手法がどこまで市場に受け入れられるかが、今回の説明会で問われることになる。

SoftBank Groupは9月4日、個人投資家向けに発行する1兆円規模の社債について、表面利率を4.75%に決定した。期間7年の無担保社債で、先月提示していた4.3%から4.9%という条件レンジの上限寄りに着地した。日本企業による個人向け社債としては過去最大規模となる。 今年に入って日本国内で発行された円建て個人向け社債の平均クーポンは2.3%であり、今回の水準はこれを大幅に上回る。背景には、10年国債利回りが約30年ぶりに3%台へ到達したことがある。銀行預金の金利が低位にとどまるなか、高い利回りを求める個人資金の受け皿として社債の魅力が高まっている。 9月4日時点で今年の円建て個人向け社債の発行額は2兆8800億円に達し、すでに過去のどの年間実績も上回った。市場関係者からは、利回り水準と1兆円という規模が新たな個人投資家層を市場に呼び込むとの見方が出ている。金利上昇局面では発行体にとっても個人向け調達の妙味が増しており、他社の追随を促す可能性がある。

日本企業が30年ぶりの高い借入コストに対応するため、資産売却を含む手段の検討に入っている。Bloombergが円建て社債の発行残高を持つ非金融企業30社を対象に8月に実施した調査で、14社から回答を得た。検討されている対応策には、政策保有株をはじめとする資産の売却、海外での借り入れ拡大、資金調達計画の前倒しが含まれる。 背景にあるのは国内金利の急上昇である。10年物国債の利回りは今週、約30年ぶりに3%に到達した。日本銀行の政策スタンスは日本とアメリカの間の協議でも主要な論点となりつつあり、企業の資金調達行動が国際的な注目を集めやすい局面に入っている。 経営者にとっての含意は明確だ。低金利を前提に組み立てられてきた財務戦略が通用しなくなり、バランスシートの見直しが避けられなくなる。政策保有株の売却は資本効率の改善圧力とも重なるため、加速する可能性が高い。投資家の側から見れば、株式の需給に影響する売り圧力と、海外市場での日本企業による起債増加という二つの流れを同時に想定しておく必要がある。

人工知能開発企業のAnthropicが、イギリスの人工知能インフラ企業Nscaleから約450億ドル分のクラウド計算能力を借り受ける契約を結んだ。Bloombergが8月26日に報じ、CNBCも関係者2人への取材で確認した。契約期間は6年で、規模は約460メガワットに相当する。 計算能力はNscaleがアメリカのウェストバージニア州で開発中の大型データセンター拠点から供給される。NVIDIAの次世代基盤Vera Rubinを採用し、2027年末に稼働を始める見込みとなる。460メガワットはアメリカの一般家庭約34万5000世帯が同時に使う電力に相当する規模で、年平均では75億ドルの支出となる。 Anthropicは新規株式公開を視野に計算資源の確保を急いでおり、今年に入ってからも複数の大型契約を結んできた。Nscaleは2024年設立で、Microsoftとも供給の基本合意を交わしており、アメリカでの上場を準備しているとされる。両社ともBloombergの取材にコメントしていない。

SoftBank Groupが、100億ドルから200億ドル規模の社債発行について複数の投資銀行と協議していることが8月26日までに明らかになった。調達資金はOpenAIへの出資に充てた融資の借り換えに使う計画で、起債はドル建てとユーロ建ての双方が検討されている。早ければ9月中の発行もあり得るという。 協議は継続中であり、条件が変わる可能性は残る。SoftBank Groupは8月24日にも、国内の発行体として過去最大となる1兆円の個人向け社債の発行計画を公表しており、今回の外貨建て起債はそれとは別枠の資金調達になる。人工知能分野への巨額投資を、資産売却と債務調達の組み合わせで賄う構図が一段と鮮明になった。 投資家にとっての焦点は、調達の質が量に追いついているかどうかである。ブリッジローンから長期債への置き換えは償還プレッシャーを和らげる一方、有利子負債の水準そのものは高止まりする。人工知能関連投資の回収時期が後ろ倒しになれば、格付けと資本コストの両面で圧力が強まる展開も想定される。

アメリカ財務省による長期国債の買い戻し拡大について、Goldman SachsとWells Fargoが長期金利の押し下げにはつながりにくいとの見方を示した。財政赤字の規模と発行計画そのものが変わらない以上、買い戻しは市場の流動性を支える手段にとどまるという指摘である。 実際、8月25日の市場では買い戻し策の発表後も長期金利が上昇に転じた。ベッセント財務長官は、買い戻しの初回オペが9月9日に実施される予定で、それまで一度も買い入れは行っていないと説明した。国債入札の定例スケジュールは維持する方針も改めて示している。財務省は買い戻しの原資として約9500億ドルの手元資金を想定しているとされる。 長期金利の高止まりは、住宅ローン金利や企業の調達コストを通じて実体経済に波及する。財務省の介入が金利ではなくドル安と金高という形で表れている点は、政策の実効性を測るうえで投資家が注視すべき論点となっている。

SoftBank Groupが、個人投資家向けとしては日本で過去最大となる1兆円(63億ドル)規模の社債発行を計画していることが、8月24日に提出された届出書で明らかになった。年限は7年で、条件決定は9月4日を予定する。表面利率は4.3〜4.9%が想定レンジとして示された。 調達資金は、OpenAIに対する出資コミットメントの履行に充てられる。個人向け社債の従来の最高額は、SoftBank Group自身が2025年に発行した6000億円だった。今回はその1.6倍を超える規模となる。 長期金利が世界的に上昇するなかで、機関投資家ではなく国内の個人マネーに大型調達を頼る構図が鮮明になった。人工知能関連の投資需要が、日本の個人向け債券市場そのものの規模を押し上げている。金利上昇局面で高い利回りを求める個人の資金が、どこまで受け皿になるかが焦点となる。

Alphabetが初のオーストラリアドル建て社債の発行に向けて投資銀行を起用した。主幹事の一社が送付し、Reutersが8月17日に確認した文書で明らかになった。年限は3年、5年、10年、20年を検討しており、3年債と5年債は固定金利と変動金利の双方が想定されている。調達額と資金使途は文書に記載がない。 Alphabetは8月上旬にドル建て債で250億ドルを調達し、6月には約850億ドルの株式増資も実施していた。世界の巨大テック企業は、これまで潤沢な手元資金で投資をまかなってきたが、人工知能向けの支出が膨らむにつれて資本市場への依存を強めている。各社の今年の支出は7300億ドルを超える見通しで、Alphabetは4月から6月期に初めてフリーキャッシュフローがマイナスに転じた。 発行体が調達通貨を分散させる動きも背景にある。海外企業によるオーストラリアドル建て債、いわゆるカンガルー債の発行額は、LSEGの集計で今年これまでに約600億オーストラリアドルと過去最高を記録し、2025年から約4割増えた。今回の案件はANZ、Deutsche Bank、RBC Capital Markets、TD Securitiesが共同主幹事を務める。
